2023/08/24
口臭は、歯周病が原因で起こることもあります。唾液は1日に1.5リットル分泌されていますが、加齢によってその量は減少していきます。唾液の量が減って口のなかが乾燥すると、口臭がきつくなります。その意味では、口臭は老化現象のひとつと考えることができます。
口臭の原因はいろいろありますが、そのほとんどが口のなかにあるので、口臭治療は歯科の専門になってきています。口腔常在菌のうち、歯周病の原因にもなる嫌気性菌が、タンパク質を分解して腐敗させる時に作られる「揮発性硫黄化合物(VSC)」が主な原因とされています。硫化水素、メチルメルカブタン、ジメチルサルファイド、などの物質です。このなかでも、硫化水素とメチルメルカブタンは口臭から検出されるVSCの90%を占めると言われています。
歯周病の原因になる嫌気性菌が口臭の原因を作りだすのですから、歯周病の進行をコントロールできれば、ほとんどの口臭は防げるということになります。歯周病以外では、虫歯によってできた洞穴に汚れが溜まり、それが腐敗して臭いを放つこともあります。口臭予防は、虫歯と歯周病が深く関わっているということです。歯周病が原因であれば、歯科ですぐに治療してもらうようにしましょう。
歯科では、口腔内に原因がある症状であれば治療してもらえます。また、身体の疾患が原因で起こる口臭もあります。この場合には先に原因となっている病気を治療することが必要になります。